フレイザークラブマン kent 1700cc タペットクリアランス調整方法

フレイザークラブマンkent1700ccのタペットクリアランス調整方法です。
私が実際に行った記録ですので正確性について怪しい部分があるかもしれません。
色々な資料を調べ間違えている部分は修正しながら作業するようにしてください。

まず工具を揃える
・シネックスゲージ
・3/16の六角レンチ(インチですよ!)
・7/16と5/8のメガネレンチ(インチですよ!)
・液体ガスケット
シネックスゲージとは隙間を計るもの。

薄い板を何枚か重ねることによって色々な隙間を計測できます。
精密なのでぶるんぶるん振るったり折り曲げたりしないこと!
タペットカバーを外すのは3/16の六角レンチ、ミリの六角レンチを持っていてもそれじゃ駄目です。
ニッパーで摘まんで回せば...なんて考えずにちゃんと3/16の六角レンチを買ってきましょう。
ここの締め付け具合は重要です。締め付けすぎも駄目!
メガネレンチはクランクプーリーを回すものと、タペットクリアランス調整用です。
液体ガスケットはタペットカバーのコルクパッキンに薄く塗ってオイル漏れを防ぐために使用します。


作業はエンジンが冷えた状態で行うこと。
指示書にある隙間は冷間時です。金属は熱により膨張しますので注意してください。

1番シリンダの上死点にクランクプーリーを合わせる。

1番シリンダとはエンジンの一番前側にあるシリンダです。
下図は車の前に立ち、エンジンを見た場合のプーリーと回転方向の図です。
プーリーの回転方向は時計回りですから逆回転させないように注意してください。

何もせずに回そうとしても重いですから(シリンダ内部で空気が圧縮されるので抵抗が強い)全てのスパークプラグを取り外してください。そうすれば圧縮されませんので回すのが楽なはずです。スパークプラグ用の穴からゴミが入らないようにバスタオルでガードしましょう。(写真はタペットカバーを外した後ですが初めての場合まだ外さない方がよい)

下図はエンジンの上から覗き込んだ写真です。薄ピンクの矢印が回転方向
クランクプーリーエンジン側(内側?)の円盤にぶつけた跡のような目印があります。
これとエンジン側にある目印を合わせて1番シリンダを上死点とします。
エンジン側にある目印は「反時計回りに0度4度8度12度」を示しているようです。0度に合わせます。

ボルトにソケットレンチかけて「よいしょっ」と回してください。
行き過ぎても逆回転させないように!もう一回転させてください。

ひとまずここまで出来るようになってからタペットカバーを開けましょう。
私は興味本位でタペットカバーを開けましたけれど、ここまで調べるのが大変でした。
「1番シリンダを上死点に合わせる」と書いてあってもどこに合わせるのか...ご自身のエンジンをよく観察してください。

タペットカバーを外す

雨が降ってこないか天気予報を確認してください
私は突然雨に降られて作業が中断しました=不動になりました。
タペットカバーのネジは六角レンチで外してください。
パッキンが固着しているのでパカッとは外れません。「木づちで叩く」なんて書いてあっても木づちなんて持ってない!そういう場合は木材の当て木してハンマーでこづけばOKです。
タペットカバーを外すと...

こうなります。

タペットクリアランス調整する

吸気(IN)と排気(EX)の位置はこのようになります。吸気と排気がセットで1シリンダ、前から1番2番3番4番シリンダとなります。

先ほど1番シリンダの上死点にクランクプーリーを合わせました。ですから1番シリンダの吸気と排気機構が一番高い位置にあるはずです。(その他と比べてみてください)
もしここで「一番低い位置」にあった場合はクランクプーリーをもう一回転させてください。
(クランクプーリーにある切り欠きは「上死点または下死点」を合わせるものなので下死点になっている可能性があります。)

まず1番シリンダを調整してみましょう。下図では1番シリンダ排気側を調整しようとしています。

ケータハム1700SS(kent 1700cc)では排気側は0.61mmらしいです。
色々なページや本を見たところこれは遊びが大きすぎる...?私は0.35mmに決めました。
シネックスゲージから0.20mmと0.15mmのプレートを選び、重ね合わせて隙間に挿入しますがそのままは入りません。下図で青く括ったのは1番シリンダ吸気側ですが、この部品を摘むとカタカタ動く位に遊びがあるはずです。1番シリンダの排気側をつまんで隙間にシネックスゲージを挿入してください。スコスコ入る場合は隙間が大きすぎます。入らない場合は狭すぎます。

調整用ロックナットをレンチで回します。思いのほか固いです。
腰を落とし両手でグイィッと回してください。
図ではシネックスゲージを挿入したまま回しているように見えますが、そんなことはしないでください。壊れます。
回す角度は(スキマ現状値によりますが)10度も回せばokなはずです。
まずちょっと回してみて隙間を再確認してください。
隙間確認→ロックナットを回す→隙間確認→ロックナットを回す...
シネックスゲージでの隙間測定は慣れが必要ですが、一通り設定した後にもう一度確認してみてください。恐らくはじめに設定したものはスカスカではないでしょうか?
もう一度確認してみてください。

1番シリンダが上死点となっている場合に設定できるのは...
1番シリンダの吸気側と排気側
2番シリンダの排気側
3番シリンダの吸気側
設定は吸気が0.25mmで排気を0.35mmとしました。

残りの調整を行うにはクランクプーリーをもう一回転させて1番シリンダを下死点にすればOKです。

すべての調整を終えたらタペットカバーを閉じます。
カバーを閉じる前に工具やネジを落としていないか確認してください。致命傷になります。
そのまま閉じるとオイルが滲んできますので液体ガスケットを使用します。
エンジン側のパッキン接触部分を雑巾でよく拭きます()。そこに液体ガスケットを「薄く」塗ります。
私が使ったものは「液体」と言っても練り歯磨きより随分と固いタイプでした。少量指に取りパッキン接触部分に薄く延ばすように塗っていきます。沢山塗っても無駄ですから薄く延ばすようにしてください(接着剤とはそういうもんです)。タペットカバー側も接触部分を雑巾で拭いて油分を取ります。
(私はタペットカバーを外した際にコルクガスケットがタペット側にくっついてました。もしエンジン側についているならガスケットを塗るのはタペットカバー側にするべきでしょう。コルクガスケットに液体ガスケットを指でぬりぬりしていたらガスケットを痛めます)
その後タペットカバーを閉じ、六角レンチでボルトを締めます。
ギューギューきつく締めすぎないようにしてください、ねじ山が死にます。
もし締め付けが緩すぎた場合はここからオイル漏れしますが、多少漏れたって大した問題ではありません。それに比べてねじ山が死んだら大変です。
4つのボルトを均等に締め付けて調整は終了です。
スパークプラグを取り付けハイテンションコードを接続してください。

使用したすべてのアイテムを確認してください。無くなっているものはありませんか?
確認が終わったらエンジン始動です。もちろんあまり吹かさず異音や振動に注意してください。
たぶん異音や振動は少なくなっているはずです(その為の調整ですから)

調整後いきなり遠出のドライブをせず、近場を走ってみてください。
エンジンが十分温まってしばらく走れば液体ガスケットは固まります。その時点でオイル漏れが許容範囲を越えているようならタペットカバーの締め付けボルトが緩すぎるか、液体ガスケットの使用が不適切か、またはガスケットが駄目で交換が必要なのかのどれかです。
よく考えて処置してください。